
国別コーナーから、カテゴリーで比べる棚へ
韓国コスメ売場の存在感は、若い世代だけの一時的な流行として見るとつかみにくい。
@cosme TOKYO、ロフト、PLAZAの店頭では、TIRTIR、rom&nd、VT、CLIO、periperaといった韓国発ブランドが、KATE、キャンメイク、セザンヌ、マキアージュなどの日本ブランドと近い導線で比べられている。
買う人は韓国ブランドだから選ぶだけではなく、リップならリップ、ベースならベースの棚で横に見ている。
少し前までは、韓国コスメコーナーを探してまとめて見る買い方が目立った。
いまはクッションファンデ、フェイスパウダー、シートマスク、カラーリップといったカテゴリーの中に自然に入り、国の境目が薄くなっている。
売場は、ブームを大きく見せる場所から、色、質感、価格帯、使う場面をその場で比べる場所へ変わりつつある。
SNS、EC、店頭の距離が短い
韓国コスメ売場が強い理由の一つは、検索から購入までの回遊が短いことだ。
Qoo10で見た商品をロフトで試す。
@cosme TOKYOで色を確認してからECの在庫を見る。
PLAZAで新しいリップの色名を覚え、友人に共有する。
こうした動きでは、SNSだけでなく、テレビのランキング企画や昼の情報番組『ヒルナンデス!
』のような生活情報も検索の入口になりやすい。
店頭で強いのは、話題になった商品だけではない。
TIRTIRならベースメイク、rom&ndならリップ、VTならスキンケアというように、カテゴリーごとに思い出されるブランドがあると、棚の前で比較が始まりやすい。
隣にKATEのリップやキャンメイクのカラーアイテムがあると、発色だけでなく、仕事の日に使えるか、手持ちの服に合うか、メイク直しがしやすいかといった見方に変わる。
日本ブランドも見せ方を更新している
韓国コスメの人気は、日本ブランドにとって単なる競争ではない。
売場全体の見せ方を変えるきっかけにもなっている。
KATEはシャープなビジュアルや色展開で比較の対象になりやすい。
キャンメイクやセザンヌは、手に取りやすい価格帯とドラッグストアでの買いやすさが強みになる。
資生堂や花王系のブランドは、スキンケアやベースメイクとつなげた提案をしやすい。
ロフトやPLAZAでは、韓国コスメの棚がカラフルで写真に残したくなる一方、日本ブランドは定番色の分かりやすさ、テスター、色見本の見やすさで選ばれることがある。
@cosme TOKYOのような大型店では、口コミ、ランキング、テスターが同じ空間にあり、流行色を試しながら、最後は仕事用、休日用、持ち歩き用に分けて買う人もいる。
売場は国別から用途別へ、少しずつ寄っている。
迷ったら、横に並べて見る
生活者が確認したいのは、話題性よりも自分に合うかどうかだ。
リップなら色持ちだけでなく乾燥感、ベースメイクなら仕上がりだけでなく落としやすさ、スキンケアなら香りや使用感も見ておきたい。
ECで買う場合は、販売元、配送、返品条件を確認しておくと安心感がある。
韓国コスメ売場の今後は、専用棚がどれだけ大きくなるかだけでは測れない。
TIRTIRやrom&ndの隣でKATEやキャンメイクを比べるような、混ざり合った棚が増えるほど、買い物は実用的になる。
次に店頭へ行くときは、流行ブランドを探すだけでなく、同じカテゴリーにある日本ブランドも横に見てみたい。
美容商品の使用感には個人差があるため、肌に不安がある場合は無理に使い続けないことも大切だ。












